CRIMSON GLORY

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1st ALBUM <Crimson Glory> 1986年
(1)Valhalla
(2)Dragon Lady
(3)Heart Of Steel
(4)Azrael
(5)Mayday
(6)Queen Of The Masquerade
(7)Angels Of Warr
(8)Lost Reflection

Produced by Tom Morris & Jim Morris
Midnight(vo)、Jon Drenning(g)、Ben Jackson(g)、Jeff Lords(b)、Dana St. James(ds)
90点
仮面を被った(!!)アメリカ出身の5人組によるデヴュー作。怪しい仮面はさて置き、本作はドラマティック・ヘヴィ・メタルの名盤である。アメリカ出身とは思えない程に英国/欧州の香りがプンプンする。北欧神話や伝承を基盤とする歌詞、様式を追求したサウンドはまさしく正統派ヘヴィ・メタルッ! 安易に疾走チューンに走らずに、ミドル・テンポでも劇的に聴かせてしまうのが彼らの強味でもある。リスナーは名曲(1)でオーディンの神風に導かれるだろう。なお、再発盤には名曲「Dream Dancer」を追加収録したものもある。

ヴォーカリストのミッドナイトはQUEENSRYCHEのジェフ・テイト+JUDAS PRIESTのロブ・ハルフォードのような、アグレッシヴで、ねちっこい驚異的なヴォーカルを披露!! 独特なヴィヴラートは唯一無比のものだ。その真髄が発揮されたのが(8)で、屋根裏部屋に何年も閉じ込められている男の狂気を見事に唄い(演じ)切っている。


2nd ALBUM <Transcendence> 1989年
(1)Lady Of Winter
(2)Red Sharks
(3)Painted Skies
(4)Masque Of The Red Death
(5)In Dark Places
(6)Where Dragons Rule
(7)Lonely
(8)Burning Bridges
(9)Eternal World
(10)Transcendence

Produced by Tom Morris & Jim Morris
Midnight(vo)、Jon Drenning(g)、Ben Jackson(g)、Jeff Lords(b)、Dana Burnell(ds)
95点
デヴュー作も凄かったが、本作は前作以上に欧州的な哀愁漂うメロディー・ラインが強化され、加えて良い意味でのキャッチーさも備わった。(1)(7)は歌メロがキャッチーで、サウンド的には北欧っぽい透明感も併せ持っている名曲。その反面、(2)(4)(9)のようなヘヴィ・メタル・チューンでは攻撃的で激しいリフが劇的に襲い掛かり、ミッドナイトの超人的なスクリーム&シャウトも炸裂する。美しく儚げに展開していく感動的な大作(3)(8)は新境地。シンセの隠し味が美味しい。

仮面の面積が縮小!

3rd ALBUM <Strange And Beautiful> 1991年
(1)Strange And Beautiful (2)Promise Land
(3)Love And Dreams (4)The Chant(5)Dance On Fire
(6)Song For Angels (7)In The Mood (8)Starchamberr
(9)Deep Inside Your Heart (10)Make You Love Me
(11)Far Away

Produced by Mitch Goldfarb and John Drenning
Midnight(vo)、Jon Drenning(g)、Jeff Lords(b)、
Ravi Jakhotja
(ds)
63点
仮面を脱ぎ去った(!)、3作目。ちなみに、'90年にベン・ジャクソンとダナ・バーネルがバンドを脱退している。何を血迷ったのか、音楽性をドラマティックな正統派ヘヴィ・メタルからブルーズ・オリエンテッド・ロックへシフト。ホーン・セクションや女性バッキング・コーラスを大胆に導入。当然、楽曲のテーマにも北欧神話や古代の伝承など神秘的な物は無く、本作のそれはずばり、「LOVE」だ。

デヴュー作では、
「オーディーンの神風に導かれ、荒れ狂う海を渡る。静まり返った墓場。雷神がうなり、閃光の中を迸る力が闇夜に蠢く」(Valhalla)・・・と歌っていたのに、

本作では、
「俺は快楽を売る男。お前を約束の地に連れて行ってやろう。一緒に行こう、スイート・ハニー、お前の口の中で蕩けてしまうのさ・・・」(Make You Love Me)

これじゃあ、総スカンをくらっても仕方がないだろう。

CRIMSON GLORYとして聴かなければ、本作に収められているブルーズ・オリエンテッド・ロックな楽曲もそれほど悪くはない。ピアノで始まるバラード(6)なんかもベタな展開なんだが、結構好きだし・・・。だけど、CRIMSON GLORYがこういう音楽をやる必然性は無い。この後バンドの勢いは失速し、’93年に解散する。

4th ALBUM <Astronomica> 1999年
(1)March To Glory
(2)War Of The World
(3)New World Machine
(4)Astronomica
(5)Edge Of Forever
(6)Touch The Sun
(7)Lucifer's Hammer
(8)The Other Side Of Midnight
(9)Cyber-Christ
(10)Cydonica
Produced by Jon Drenning
Wade Black(vo)、Jon Drenning(g)、Ben Jackson(g)、Jeff Lords(b)、
Steve 'Doc' Wacholz(ds)
78点
再結成CRIMSON GLRY。再結成に関わったかつてのメンバーは主要ソングライターだったジョン・ドレニング、ベン・ジャクソン、ジェフ・ローズの3人で、そこにウェード・ブラック(vo)と元SAVATAGEのスティーヴ・ワッコホルツ(ds)の2人が新たに加わった。

威厳さと勇ましさを備えたアルバムのイントロダクション(1)に胸の高鳴りを覚え、続く(2)でウェード・ブラックの超絶シャウトが炸裂すると攻撃的なリフが刻まれ、メタル・バンドとしてのCRIMSON GLRY復活を確信する! 新加入のウェードはミッドナイトにも優るとも劣らない高音を活かした抜群の歌唱力の持ち主だ。歌メロ・リフ共に往年のCRIMSON GLRY節が濃縮された(中間部のギターハーモニーが泣ける!)アルバム・タイトル・トラックは正統派ヘヴィ・メタルの醍醐味と叙情性を併せ持つ名曲。アルバム後半がやや弱いのが残念。(8)は曲調といい、歌詞の内容から察するに1st収録の「Lost Reflection」の続編か。これを書いている2009年現在、今の所は再結成後の唯一の作品である。


2007年にボーナス・ディスク付リマスター盤が限定2000枚でリリース。
以下、ボーナス・ディスクの内容。
(1)War Of The Worlds (remix)
(2)Astronomica (demo)
(3)Touch The Sun (demo)
(4)Dragon Lady (live)
(5)Eternal World (live)
(6)Painted Skies (live)
(7)Queen Of The Masquerade (live)
(8)Lost Reflection (live)

(1)はクレジット上は“reamake”ヴァージョンとなっているが、新録と言う訳ではない。SEとナレーションによる新たなイントロを追加しているが本編はオリジナル・ヴァージョンと同じ。よって、リミックス・ヴァージョンと言うべきもの。(4)〜(8)は'89年9月2日、フロリダでのライヴ音源でこちらは貴重だ。音はラフだが、逆に生々しさを感じる。ミッドナイトは多少、声を外すこともあるが、ライヴでこれだけ歌えれば合格だろう。

Single <Dream Dancer> 1986年
(1)Dream Dancer

(2)Lost Reflection(remix)




Midnight(vo)、Jon Drenning(g)、Ben Jackson(g)、
Jeff Lords(b)、Dana St. James(ds)

90点
タイトル・トラックは7分近い大作。ダークだが、憂いを含んだ歌メロがじわじわと感動を呼ぶ静かな前半部分から、闇を焼き尽くす炎のようなギター・ソロの応酬が聴ける後半への展開は涙腺決壊。しかも、アルバム未収録曲。(2)は1stアルバム収録曲のリミックス・ヴァージョンで、ここでしか聴けないレア・トラック。

Single <Lonely> 1989年
(1)Lonely(remix)
(2)In Dark Places
(3)Dream Dancer



Midnight(vo)、Jon Drenning(g)、Ben Jackson(g)、
Jeff Lords(b)、Dana Burnell(ds)/Dana St. James(ds)
87点
アルバム「Transcendence」からのシングル・カット。イントロがカットされ、コンパクトになっているがリミックスが施されている。コーラス・アレンジはアルバム・ヴァージョンよりも劇的。(2)はアルバムと同じヴァージョン。かつてシングルとしてリリースした(3)をここで再び収録した意図は不明。点数はタイトル・トラックに対してのもの。


Midnight(本名John Patrick Jr. McDonald)は2009年7月8日早朝、腎不全と肝不全によりフロリダの病院にて亡くなった。享年47歳。Rest In Peace...